有馬記念/水曜日版
  (1998年12月24日提供) [index] | [next] | [back]

雑誌の「競馬塾」に書く機会があったので、今回はその文章の紹介をしつつ。
有馬記念はその年のどん詰まりに行われる一種のさよならレースだから、その年度に色々合った引退・死亡馬を走馬燈のようにリピートしてくれる「さよならイベントの総決算」といった性格がある。

95年/ライスシャワーの死亡/彼がその年度で一番美しかった天皇賞(春)の枠連2−7が一発で連動
96年/サクラローレルの境勝師の引退/サクラローレル自身が1着
97年/有馬記念馬マヤノトップガンの引退/彼の有馬記念の枠連2−7が一発で連動

今年のさよならの代表選手は何と言っても種牡馬ナリタブライアンとサイレンススズカの悲しい出来事だから、この2頭が美しかったレースのいずれかが使われるとヤマを張って構わないだろう。
まずはサイレンススズカだが、今年お亡くなりになった淀川長治さんの「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」のように現役最後の毎日王冠でみんなの前でウイニングランという「さよなら」をしてくれた。ちなみにサクラローレルの年は寅さんの渥美清さんが亡くなった年。オールスターの有馬記念だから芸能ネタもチラッと匂わせてくれる。
よって毎日王冠の枠連2−4一発は考えなければならないのだが、サイレンススズカはサーキットの代名詞のスズカ馬名馬で無限のスピードを持った快速馬で、有馬記念を勝っているわけでもない。
前週のスプリンターズSが枠連2−4であっても文句は言えない。
やはり真打ち有馬記念馬ナリタブライアンのレースが正解だろうか。
ただし去年のマヤノトップガンが自分の有馬記念を一発で連動させてからといって、ナリタブライアンも同じでは芸がなさ過ぎる。有馬記念は秋番組のレースだから秋には名月が必要だと考えて、ナリタブライアンが自分の競馬場である中山競馬場(成田は千葉県の地名)で勝ったもう1つのGI、皐月賞と当たりをつけるのはどうだろう。

▽94年/皐月賞
1着 1枠右1番ナリタブライアン南井
2着 4枠右7番サクラスーパーオー的場
3着 8枠右16番フジノマッケンオー武豊

枠連1−4を本線としながら、来るべき新馬券ワイドのことを頭の片隅に置いて3着の8枠まで押さえてみようかと思っている。

結論 枠連1−4・1−8・4−8・2−4
この原稿を書いた時は、サイレンススズカの追悼式が12月23日に行われることやナリタブライアンの主戦・南井克巳が手術をすることがオープンになっていなかったり、出走馬もほとんど分かっていなかった状態だから、それがどう影響しそうかコメントする。

(1) 追悼式同士という場面が合致しているのだから、ナリタブライアンの追悼式だった週のレースと関連するだろう。
10月2日ナリタブライアン追悼式 12月23日サイレンススズカ追悼式
地方競馬:マイルCS南部杯 地方競馬:東京大賞典
3枠 3番メイセイオペラ
菅原勲
(逃げ切り)
6枠左11番アブクマポーロ
石崎
6枠右7番タイキシャーロック
横山典
2枠左3番メイセイオペラ
菅原勲
8枠左12番アブクマポーロ
石崎
7枠右12番コンサートボーイ
的場文
関東:毎日王冠 有馬記念
2枠 2番サイレンススズカ
武豊(逃げ切り)
?枠 ?番?????????
??
4枠 4番エルコンドルパサー
蛯名
7枠 7番サンライズフラッグ
安田康
関西:京都大賞典 ?枠 ?番?????????
??
1枠 1番セイウンスカイ
横山典(逃げ切り)
3枠 3番メジロブライト
河内
?枠 ?番?????????
??
7枠 7番シルクジャスティス
藤田
地方競馬の東京大賞典では、3番で南部杯を逃げ切ったメイセイオペラ(逃げ切りだからサイレンススズカを彷彿させる)が同じ馬番の3番を使って2着になることでサイレンススズカの追悼式をしたのだから、中央競馬の有馬記念でも、同じ逃げ切りポジションの毎日王冠2枠2番か京都大賞典1枠1番を使うだろう。

(2) 南井克巳がいないという場面が1995年秋と似ているのだから、1995年が関連するだろう。
このサインは、有馬記念と同じ古馬中長距離レースで継続中だ。
  95年 98年
ステイヤーズS 2着 6枠 6番インターライナー
岡部
1着 6枠 6番インターフラッグ
岡部(南井克巳からの乗替)
ウインターS 2着 8枠左10番アイオーユー
小野
2着 1枠 1番(外に出すと10番
エムアイブラン安藤勝(ブライアンズタイム産駒)
愛知杯 1着 4枠右4番サウンドバリヤー
河北(菊花賞の1枠1番の馬)
1着 7枠右10番カネトシガバナー
秋山(菊花賞の1枠1番の馬)(枠連ゾロ目の連動)
2着 4枠左5番ヤマニンフォックス
山田和
2着 7枠左11番メジロシャープ
池田
阪神牝馬特別 1着 6枠右7番サマニベッピン土肥 1着 5枠左7番エガオヲミセテ高橋亮
東京大賞典 2着 6枠左12番キソジゴールド安田康 1着 6枠左11番アブクマポーロ石崎
南井克巳からの乗替の岡部が保証書をつけて、ブライアンズタイム産駒・地方競馬の西のナンバー1騎手・安藤勝が念押しして、菊花賞の1枠1番の馬が同じ目の形を作り、有馬と同じ馬のレースでこのサインが使われて、地方競馬の有馬記念・東京大賞典で年度代表馬のアブクマポーロが当たり前じゃんとばかりに95年の目を使った以上、95年の目を使わないわけがないと思う。
おまけに有馬記念の出走馬のパターンは95年と同じ。
▽95年/有馬記念
1枠 1番サクラチトセオー小島(天皇賞(秋)馬・トニービン産駒・このレースが引退レース)(3着)
2枠 2番(外)タイキブリザード坂本(2着)
3枠 3番(父)ゴーゴーゼット村本
4枠 4番ロイスアンドロイス横山典
5枠 5番ナイスネイチャ松永昌
5枠 6番ジェニュイン岡部(当年の皐月賞馬)
6枠 7番(外)ヒシアマゾン中舘(前年の最優秀4歳牝馬・1年前の有馬記念の2着馬)
6枠 8番ナリタブライアン武豊(前年の年度代表馬・1年前の有馬記念の1着馬)
7枠 9番イブキタモンヤグラ河内
7枠 10番マヤノトップガン田原(当年の菊花賞馬)(1着)
8枠 11番(父)アイルトンシンボリ加藤
8枠 12番アイリッシュダンス(トニービン産駒の牝馬・このレースが引退レース)
前年の年度代表馬の出走(エアグルーヴ)
前年の最優秀4歳牝馬の出走(メジロドーベル)
前年の有馬記念馬の出走(シルクジャスティス)
当年のダービー馬は出走せずに皐月賞・菊花賞馬が出走すること(セイウンスカイ)
95年と同じような要素を持ったトニービン産駒の引退馬が2頭出走すること(エアグルーヴ・オフサイドトラップ)
マル外が2頭(グラスワンダー・オースミタイクーン)、マル父が2頭(メジロブライト・メジロドーベル)出走すること
こういう場合は出目が絡むのがほとんどだから、ますますもって95年の目は大事にしなければならない。

(3) 有馬記念は、その年に死んだ馬が一番美しかったときの写真を飾る傾向が強い。
特に今回は出走馬が95年と酷似しているから、あの時のライスシャワーが一番美しかった天皇賞(春)の目を使うパターンとなるはず。
馬は、わざわざ12月23日にサイレンススズカの追悼式をやる以上、サイレンススズカで構わないだろう。
問題はどのレースを選ぶかなのだが、
G2レースのくせにたくさんのお客さんを集め、G2レースのくせにサイレンススズカが異例のウィニングランを行った毎日王冠。
サラブレッドインフォメーションも「時代が認める王者への布石」で、年度代表馬決定戦にふさわしい。
一方、サイレンススズカのGIの宝塚記念を選びたくてもあの時は南井騎乗で、今回は南井がいない。
毎日王冠で構わないだろう。

以上を重ね合わせると、

・毎日王冠の2枠2番か、京都大賞典の1枠1番か。
・95年の有馬記念の7枠左10番か2枠2番か。
・毎日王冠のサイレンススズカがいた2枠2番。

どうやら2枠か1枠2番の中に1つだけ連対ポジションがあるようだ。

2枠か1枠2番、どちらか。

いまの段階ではこの程度にしておこう。

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