天皇賞(秋)/水曜日版
  (1998年10月29日提供) [index] | [next] | [back]

桜花賞の連対要素はキャンペンガールとなる
桜花賞連対馬・騎手という存在は「春に咲いた花が秋にどのような実をつけてくれるか、つまり春のGIレースが秋にどのように影響を及ぼすか」を教えてくれる一種のキャンペンガールだと思っている。(これはオリジナルの考え方だから、利用するのは構わないが、引用する際は私の名前とHP名を併記していただきたい。この頃また盗用が分かってちょっとナーバス。)
どうしてかというと単純に「さくら=売り手(JRA)の意を受けて客引きのために一種の広告活動を行う人・馬」だからなのだが、例えば去年のキョウエイマーチ・メジロドーベルの場合は秋華賞を同時に連対したことで、
「レースタイトル及びレースの性格または出走馬をじっくり観察して、春シーズンにペアのレースを探し求める。そのレースの出目・要素が絡むか、両サイドに出目をずらす。」
のように、その後の秋のGIシリーズを統一する先導役を担っていた。
野球の日本シリーズに見立てながら表にまとめると以下のようになる。(3歳Sは意味が違うので除外)
日本
シリーズ
春のペアのレース ペアである理由 秋のGIレース 連動内容
1戦 桜花賞 8枠左18番キョウエイマーチ
松永幹
桜花賞連対馬ペアとオークス連対馬ペアが出走していたから両方のレースが必要。 秋華賞 5枠左10番メジロドーベル
吉田
・オークス馬がオークス2着の9番から10番にずれて1着
・桜花賞馬が18番から17番にずれて2着
・枠連の間隔はオークスと同じ
8枠右16番メジロドーベル
吉田
オークス 8枠左16番メジロドーベル
吉田
8枠中17番キョウエイマーチ
松永幹
5枠右9番ナナヨーウイング
石橋
2戦 天皇賞(春) 2枠左4番マヤノトップガン
田原
天皇賞タイトルのペア。 天皇賞
(秋)
6枠左12番エアグルーヴ
武豊
・過去の天皇賞馬が4枠同士で2着
・枠連の間隔は春と同じ
4枠左8番サクラローレル
横山典
4枠右7番バブルガムフェロー
岡部
3戦 皐月賞 8枠左18番サニーブライアン
大西
皐月賞2着馬とダービー2着馬が出走していたから両方のレースが必要 菊花賞 2枠左4番マチカネフクキタル
南井
・皐月賞2着の1枠が左にずれて2枠が1着
・ダービー2着の3枠が左にずれて4枠が1着
1枠左2番シルクライトニング
安田富
ダービー 8枠左18番サニーブライアン
大西
4枠右7番ダイワオーシュウ
柴田善
3枠右5番シルクジャスティス
藤田
4戦 ダービー 8枠左18番サニーブライアン
大西
オークス活躍馬が出走していないのにオークスは持って来れない。
よって同距離のイギリス王室タイトルレースのダービーが代理をする。
エリザベス女王杯 3枠左5番エリモシック
的場
・一発連動
3枠右5番シルクジャスティス
藤田
2枠左3番(外に出すと18番)
ダンスパートナー
河内
5戦 NHKマイルC 7枠右13番シーキングザパール
武豊
マイルタイトル、かつ、NHKマイルC2着馬が出走。 マイル
CS
3枠右5番タイキシャトル
横山典
・NHKマイルCの7枠をずらしてNHKマイルC2着騎手の松永幹が2着
7枠中14番ブレーブテンダー
松永幹
6枠右11番キョウエイマーチ
松永幹
6戦 オークス 8枠左16番メジロドーベル
吉田
外国はレディファーストの国だから牝馬のエアグルーヴの春のレースを大事にする。エアグルーヴはオークス馬だからオークス。宝塚記念は国際レースだから。 ジャパンC 3枠右3番(外に出すと17番)
ピルサドスキー
M.キネーン
・オークスの16番と宝塚記念の18番をずらした17番が1着
・オークス2着の9番と宝塚記念の1着枠の6枠9番が2着
5枠右9番ナナヨーウイング
石橋
宝塚記念 6枠左8番マーベラスサンデー
武豊
6枠右9番エアグルーヴ
武豊
5枠左6番(外に出すと18番)
バブルガムフェロー
蛯名
子供
野球大会
(PT1)
阪神3歳牝馬S(どちらかというと応援する側のチアガール?)
子供
野球大会
(PT2)
朝日杯3歳S(新人戦と表現しても良いか?)
7戦
(PT1)
短距離
系列
決勝戦
高松宮杯 2枠左4番シンコウキング
岡部
日本レコードを持っているエイシンバーリンが出走しあった短距離GIレースのペア。 スプリンターズS 8枠左16番タイキシャトル
岡部
・8枠大外はストレート
・2枠はずらす
8枠左18番エイシンバーリン
南井
2枠右3番スギノハヤカゼ
田島裕
7戦
(PT2)
中長距離
系列
決勝戦
ダービー 8枠左18番サニーブライアン
大西
9レースのGIレースのペア、夏と冬のグランプリのペア、しかも該当レースであるダービー2着馬と宝塚記念1着馬が出走。 有馬
記念
7枠左14番シルクジャスティス
藤田
・ダービーの枠連3−8が2−7にずれただけ
・ダービーの18番と宝塚記念の20番をずらした19番が2着
・ペアレースの連対馬であるシルクジャスティスとマーベラスサンデーが連対
3枠右5番シルクジャスティス
藤田
宝塚記念 6枠左8番(外に出すと20番)
マーベラスサンデー
武豊
2枠右3番(外に出すと19番)
マーベラスサンデー
武豊
5枠左6番(外に出すと18番)
バブルガムフェロー
蛯名
面白いでしょ?
特に入口の秋華賞と出口の有馬記念で、ペアレースの1着馬と2着馬がそのまま馬券になりながら、出目は秋華賞はオークスの馬番を1個ずらして09−16が10−17、有馬記念はダービーの枠を1個ずらして3−8が2−7となっているところが全く機械的だなあと思う。
ならば、ファレノプシス。
彼女はキャンペンガールの性質を持った桜花賞馬であるとともに、ナリタブライアンの近親なのだから死んだナリタブライアンの意を受ける巫女さんのようにメッセンジャーの性質を兼ね備えていても良いだろう。
しかもナリタブライアンが死んだ当日にオークス以来出走したローズSを1着した後、全てのトライアルレースは春以来出走するGI級の馬が1着し続けたのだから、彼女は明らかにナリタブライアンを手元に召した神様から「ナリタブライアンが入った棺桶を、GI馬たちが隊列をなして追悼パレードする。」という意を受けたメッセンジャー役だったことになる。
というわけで、キャンペンガール&メッセンジャーの考え方にお墨付き。
そのファレノプシスの秋華賞での勝利は、サインとしてデカイ。
次のように分析することができるだろう。
(1) 去年と同じように、色々な読み方で春のペアのレースを探し求め、その出目・要素を1個だけ使う。
桜花賞馬が絡んだという点では去年と一緒なのだから、恐らく春のペアのレースの使い方も去年と似ることになるだろう。
先週の場合だと、秋華賞の出馬は色々な点でオークスと似ていたしIMもオークスの「揺れてこそ恋〜」に対して「一途な恋〜」だったからオークスの出目・馬が絡むのは間違いがなかったのだが、結果としては7枠14番が連動した。
ただし桜花賞2着馬のロンドンブリッジは引退したのだから、使うのは1個だけだろう。
(2) 2年前と何かが共通するだろう。
ファレノプシス・ファビラスラフィン、ファ馬名馬が7枠で1着になり、2年前と同じように万馬券だった秋華賞。そのファレノプシスが「次の目標はジャパンカップ!」とファビラスラフィンを彷彿させるようなリップサービスをしたのだから、彼女がジャパンカップに出走しようがしまいが「やっぱ止めた」を言い出すまでは2年前を繰り返すことだろう。
いちばんイヤなストーリーは、2年前は馬主さんの吉田和子さん(社台のグランマ)のファビラスラフィンが1着したら、その後は延々と社台RHがジャパンCまで連対し続けたように「同質性」が絡み続けること。
どうしてイヤかと言うと、同質性が続きそうなのは武豊で、武豊が絡み続けると配当が安いのが目に見えているから。
(3) サインのシステムは春とは裏返しとなるだろう。
「一途な恋」は「一緒のペア」だから、土曜日のデイリー杯3歳Sに出走していた同時連対馬の組・新潟3歳Sのロサード・ノーザンカピタンには大注目だった。
結果的には、
▽デイリー杯3歳Sでのロサード・ノーザンカピタンの位置
1枠 1番ロサード高橋亮
5枠右6番ノーザンカピタン松永幹
▽同日の東京・神無月S
1着 1枠 1番ゲイリーマグナム後藤
2着 5枠右5番オースミジェット的場
※枠位置が着順通りに一発で連動
▽ロサード・ノーザンカピタンの新潟3歳S
1着 8枠右14番ロサード江田照
2着 4枠左7番ノーザンカピタン岡部
▽翌日の京都・秋華賞
1着 7枠左14番ファレノプシス武豊
2着 4枠右7番ナリタルナパーク佐藤哲
※馬番が着順通りに一発で連動
「なんじゃぃ、こりゃぁ!」の結果だったのだが、これを見て例の日経賞コンビ/テンジンショウグン・シグナスヒーローの天皇賞(春)→高松宮記念(皇室のペア)、目黒記念(土曜日)→安田記念(日曜日)へのサインを思い出さない人はいないだろう。
▽天皇賞(春)に出走していた日経賞コンビの日経賞自身の目
1着 1枠 1番テンジンショウグン江田照
2着 6枠左8番シグナスヒーロー加藤
▽高松宮記念
1着 4枠左8番シンコウフォレスト四位
2着 1枠右1番ワシントンカラー柴田善
※馬番が一発で連動
▽目黒記念に出走していた日経賞コンビ
1枠 1番テンジンショウグン江田照
6枠左9番シグナスヒーロー加藤
▽安田記念
1着 1枠左2番タイキシャトル岡部
2着 6枠右11番オリエンタルエクスプレスD.ホランド
※枠が一発で連動
春と比較してみると若干の変化はあるのだが、大体は似たような形で使われたことになる。
ならば、どうして春のシリーズの終わりである安田記念で使われたサインを秋の始めの秋華賞で使わなければならなかったのか?
そして、どうして天皇賞(秋)のJRAポスターが今年のダービーを彷彿させるかのように暗いモノトーンの追悼イメージのものになっているのか?
さらに、ダービー・前日の土曜日のテレビ愛知オープンで冬期オリンピックを締めた萩本欽一氏の馬・アンブラスモアが1着になったのと同様に、今回の天皇賞(秋)にはワールドカップを締めた開催である第1回福島・第3回阪神の最終日の1着馬サイレンススズカ(宝塚記念)、オフサイドトラップ(七夕賞)の登録があるのか?
これだけ条件が揃えば、
「春のレースで場面が似たときのものを探し出してきて、その時のサインを裏返しに使う。もしくは連対馬を裏返しに使う。」
のようなことが導き出されるのではないか。
例えば天皇賞(秋)ならば天皇賞(春)は勿論、ダービーが必要。
ただし、出走馬のメジロブライト、シルクジャスティス、サイレンススズカは去年のダービーの人気馬なので去年のダービーのサインを使う、と考えていればよいのではないだろうか?
他にもいくつかの分析が出来るのだが、もしこの「桜花賞連対馬論」に興味を持たれたならば皆さんもやってみてください。

というわけで、天皇賞(秋)
天皇賞(春)の1着〜4着の馬が宝塚記念→京都大賞典に続いて出走予定で、その両レースともに天皇賞2着馬ステイゴールド、1着馬メジロブライトが2着しているのだから、天皇賞(春)の雰囲気を保ちながら秋を迎えたことになる。
また、天皇賞(春)の二強対決のシンボルマークだったシルクジャスティスとメジロブライトが仲良く出走しながら、同世代のサイレンススズカが春のメジロブライトの連勝中よろしく登場し、しかも下馬評はサイレンススズカとメジロブライトの二強対決。
状態は完全に天皇賞(春)だから、ファレノプシスのオークス→秋華賞同様に天皇賞(春)の出目・要素が絡むのは間違いがないところだ。
▽天皇賞(春)
1着 4枠右5番(外に出すと19番)メジロブライト河内
2着 6枠右9番ステイゴールド熊沢
3着 6枠左10番ローゼンカバリー横山典
・二強対決のうち一方が絡んで、一方は完全に切り捨てられる可能性が高い。
・出目が絡むか。
・馬が絡むか。ただしステイゴールドは熊沢から蛯名に乗り替わったから違う。よってメジロブライトか。
要素は最低でも1つは使うだろう。
また、来年は拡大連複が発売になる。
いつも申し上げているように、イベントものは発表されたときからサインとして使うのであって、後生大事にその日を待ちわびることはない。
ならば、天皇賞(秋)は、馬番連勝初のGIのメジロマックィーンの降着事件に象徴されるように、JRAに新しく導入される制度を認証するレース。
当然×200(先週がああだったからちょっとトーンダウン)、拡大連複のことも頭に据えねばならないだろう。
そうすると、いきなり先週の秋華賞でナリタブライアンが天皇賞(秋)でダメだった4枠右7番を使ってナリタルナパークが2着になってナリタブライアンのトラウマを解消したように、今秋のテーマは「名馬のトラウマの解消」。
拡大連複に対して馬番連勝初のメジロマックィーンがあんなだったのだから、別にメジロマックィーンの気分は来年じゃなくて今年解消されても構わないのだ。
しかも今回とメンバーが似ていた京都大賞典では、ビワタケヒデが馬番付与無しの取消になったことで7頭立てになったのだが、過去の直近の7頭立て京都大賞典と比較してみると、
▽91年/7頭立て/京都大賞典(メジロマックィーンはこのレースの次走の天皇賞(秋)で降着した)
1着 4枠 4番メジロマクィーン武豊(芦毛)(その年の春の天皇賞馬)
2着 1枠 1番メイショウビトリア河内
3着 7枠 7番コウエイダッシュ内田浩

▽98年/7頭立て/京都大賞典
1着 1枠 1番セイウンスカイ横山典(芦毛)
2着 3枠 3番メジロブライト河内(その年の春の天皇賞馬)
3着 7枠 7番シルクジャスティス藤田
完全にメジロマックィーンを彷彿させる結果となっていた。
いきなりのメジロマックィーンではないのだ。
たった一つの問題は、京都大賞典の一番のシンボルマークであるセイウンスカイが出走しないことなのだが、それは既に次週菊花賞の登録馬が発表になっていて名前が見えることでこの天皇賞(秋)に影響を及ぼすと考えるのはどうだろう?
ちなみに先週は、既に13頭の天皇賞(秋)の登録馬が発表になっていて全体的には宝塚記念を彷彿させるものとなっていたのだが、
・宝塚記念=サンデーサイレンス産駒の1・2
・秋華賞=ブライアンズタイム産駒の1・2
のように、秋華賞が敏感に反応していた。
というわけで、トラウマを解消したい名馬はメジロマックィーンだ。

メジロブライト:
同じメジロの馬が
メジロマックィーンと同様に春秋連覇を狙う
サイレンススズカ:
メジロマックィーンの主戦騎手・武豊騎乗


馬主のトラウマ解消か、騎手のトラウマ解消か。
どちらかは1着なるもそれ同士にはならぬ結果となるだろう。

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