京成杯AH・朝日CC/水曜日版
  (1998年9月10日提供) [index] | [next] | [back]

神様のお迎え
今週の、競馬を取りまく環境はG1級だ。
項目を箇条書きにしてみると、
(1) JRAの創立記念日である9月16日が「接触」した週
(2) 過去2年間の有明お台場から新たな地のよみうりランドに場所を変えて、JRAフェスティバルが行われる週
(3) 土曜日は阪神競馬場がシーキングザパールデー、日曜日は中山競馬場がタイキシャトルデー
(4) ムーラン・ド・ロンシャン賞で敗れたとはいえ日本馬初の海外での国際G1を勝ったシーキングザパールが帰国の途についたのだから、シーキングザパールの「馬」の凱旋パレード
(5) 岡部幸雄・武豊の凱旋パレードは、この前はドサ回りの札幌で地方公演があったけれど、今週からはいよいよ首都圏での公演
(6) 先週レポートしたようにセレモニーが三週間続くのが今年のスケジュール。先週のプリンセス・ダイアナの追悼の第2週が大正解だった以上、今週は、去年追悼の半旗が上がったニューマーケットCとムーンライトハンデキャップもあるのだから、追悼の第3週は明らか
(7) 「拡大連複のネーミング募集/条件:4文字以内」は現在募集期間中で、〆切10月15日、発表11月9日
(8) 「NAKAYAMAパスポートカード」を15000名募集したから、今週から4週間は最大15000名の無料入場者が見込まれる
(9) 木曜日の段階で土日の出走馬が決定するという新システムに移行する第1週
本当にスゴい出来事の連続で、しかも日曜日のメインレースの出走馬をチェックしてみると、
(a) 去年のJRAフェスティバルがあった週の府中牝馬Sの1着馬・クロカミ/オーロカップの1着馬シャドウクリークが出走
(b) JRAフェスティバルに登場するタマモクロス産駒のヒロデクロス・シロキタクロスが出走
(c) 逆にオグリキャップは騎手で頑張ってくれて、安藤勝(!!)、河内、岡部、武豊が出走
(d) 京王杯AHではタイキシャトルアイテムがワンサカで、同じタイキのタイキマーシャルを筆頭に藤沢和雄師の管理馬が4頭出走。しかもタイキシャトル騎手の岡部・横山典も出走
(e) 勿論、シーキングザパールアイテムも頑張ってくれていて、朝日CCのダンディコマンド・武豊を筆頭に、京王杯AHには森調教師のファイヤーマリオが出走
(f) 先週は大爆発だった4文字以内馬名馬は、京王杯AHにクロカミが出走
(g) 「NAKAYAMAパスポートカード」の写真に写っている皐月賞騎手・横山典、そして主役になり得るはずの皐月賞掲示板騎手の武豊・岡部が出走
のようになっているから、テーマはシーキングザパール? タイキシャトル?、それとも武豊? 岡部幸雄? サインは4文字馬名馬? NAKAYAMAパスポート? いろいろ目移りしてしまう。
でもこれらのスゴい出来事を、先週書いた「プロデューサー・ディレクター的視点」で見たらどうなるだろう?
イベントの集合=イベントはお祭り、しかもこれだけ集まったらそれはもうスゴイお祭り。
お祭りは、五穀豊穣を願ったり、農作物を献上したり、死者を弔ったり、色々な形式はあるが、基本的には神を奉る場なのだから、そこには神が必要。
芦毛は昔から神のお使い。
その芦毛のナンバー1たるオグリキャップ・タマモクロスをJRAのお祭りの頂点であるJRAフェスティバル(ダービーフェスティバル、有馬記念フェスティバルはその手下)に呼んだ。
しかも、NAKAYAMAパスポートカードに写っているセイウンスカイも芦毛。
これだけ芦毛が見守っている以上、そのそばに神がいるのは当然。
以上の理由により、すべてのイベントは、神をお迎えするためのものなのだと読むことが出来るんじゃないだろうか。
ならば、年度代表馬になったオグリキャップやタマモクロスよりももっと大きな存在で、日本馬初の海外国際G1を勝ったシーキングザパールやタイキシャトルよりももっともっと大きな存在の神とは何なのだ。
そうすると、ステージに必要なのは「演じる馬」「プロデューサー・ディレクターの視点」とともに「演じるレースタイトルと脚本」だから、今週のメインレースタイトルの最大なる変化に注目をしながら、脚本の概要をつかみ、詳細を理解し、行間を読んでいこうとするのは当然の行為だろう。
97年は京杯AH
→98年は京杯AH
王が成る。→将棋の駒の王将が成るのは、天井人、神様になることに他ならない。
だから、成るの王様のナリタブライアンが神様になる。
従って、お祭りのテーマは神様・ナリタブライアンを巡る継続・復活・お祝いetc.である。
概要はこれで良いだろう。
詳細は、一方はナリタブライアンwithオグリキャップ、もう一方はナリタブライアンwithタマモクロスという形で書かれているはずだから、皆さんの力で解読していただきたい。詳細が理解できれば行間は自動的に読めるはずだ。
しかもだ。
このテーマが今週だけのものではなく、この開催全体を覆うだろうと思う理由が2つあって、
[1] 「NAKAYAMAパスポートカード」は15000名様を無料で8日間競馬場に招待する企画なのだから、主催者は入場料分を最大で、1日あたり300万円、8日通算で2400万持ち出すことになる。
入場無料でも良いということは、おそらくこの企画のコンセプトは、

「寄ってらっしゃい、見てらっしゃい、お代は見てのお楽しみ〜」

の大道芸のはず。
その大道芸を初日から8日間連続で行う「NAKAYAMAパスポートカード」なのだから、イコール初日からのお祭りの継続ということになる。
そして今年の傾向は、セレモニー・儀式の類は3週間連続がお約束ごと。
従って第1週がナリタブライアンならば、最低でも第3週まではナリタブライアンが続くと考えて構わないだろう。
[2] 新潟開催での「NAKAYAMAパスポートカード」の意味は「2年前の中山開催の新潟記念・新潟3歳Sの出目が1つだけ使われること」だったから、キーワードは2年前の復活。
じゃあ、2年前のこの時期に何があったかというと、9月19日に「ナリタブライアン引退」の推測記事が出て、10月10日に「ナリタブライアン引退」の正式発表、その後京都・東京での引退式を経て、CBスタッド入りというスケジュールだった。
従って、三冠馬、年度代表馬、高額賞金獲得馬といった王様が、種牡馬という「父」「神様」に変化したのがこの時期だったことになる。
しかも、ナリタブライアンの生産牧場である早田牧場、かつナリタブライアンを繋養しているCBスタッドの総帥の早田光一郎師の誕生日は1949年9月19日。
そう、そんなおめでたい日に、ナリタブライアンは「父」「神様」になったのですね。
というわけで、新生・種牡馬ナリタブライアンの誕生時期と、今年無事初産駒が産まれたナリタブライアンを祝うかのような新生・京成杯AH(サブタイトル:ナリタブライアン記念)での開催の幕開けが重なるから、時期のテーマが「新生・ナリタブライアンの誕生お祝い」と読み取れる。
これでこの開催の焦点は「新生・ナリタブライアン祭」に殆ど絞られたと思うから、まずは今週の京成杯AH・朝日CCに対してナリタブライアンのどのレースが「お目出とう」と目を添えてくれるのか考えていさえすれば間違いがないんじゃないかと思う。

ならば今週は全てのイベントがG1級。
G1にはG1をぶっつけるのがふさわしいのだから、当然、ナリタブライアンのG1レースのどれかだ。
そして今週のレース構成は、片方に朝日があれば、もう片方のオータムの秋に似合うのは月。
従って、朝日CCはナリタブライアンの朝日杯3歳Sの出目を使って、京成杯AHは「NAKAYAMAパスポートカード」に皐月賞が出ていることもあってナリタブライアンの皐月賞の出目を使う、で構わないだろう。
▽94年/皐月賞→98年/京成杯AHに連動するだろう
1着 1枠右1番ナリタブライアン南井
2着 4枠右7番サクラスーパーオー的場
3着 8枠右16番フジノマッケンオー武豊
▽93年/朝日杯3歳S→98年/朝日CCに連動するだろう
1着 5枠左8番ナリタブライアン南井
2着 6枠右9番フィールドボンバー柴田善
3着 3枠左4番トラストカンカン田中勝
一発までとは言わなくても最低でもナリタブライアンの位置は使うはずだから、まずはその位置に的を絞っておきたい。

京成杯AH 1枠1番
朝日CC 5枠、8番


相も変わらずだが、すべては出馬・サラブレッドインフォメーションが発表になってから。
そういや派手な花火はお祭りにお似合いだけど、今年の最大なる万馬券(=花火)の日経賞・テンジンショウグンの天神様も1枠1番だったんだよなあ。

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