天皇賞(春)/水曜日版
(1998年4月29日提供)
a.お約束の連動レースは有馬記念
以前は、昭和天皇の誕生日当日に行われていた天皇賞(春)。
その血を受け継いでいらっしゃる現天皇陛下の今上天皇の誕生日が12月23日なのだから、天皇賞(春)はその「血筋を引く、流れを引く」ということなのだろう。
その近辺の古馬中長距離のG1、有馬記念の出目がストレートに連動する傾向がある。
有馬記念 天皇賞(春) 連動の仕方 63 13頭 6枠単10番オグリキャップ
岡部元 18頭 1枠右1番イナリワン
武豊2着枠が2着に連動 7枠単11番タマモクロス
南井7枠右13番ミスターシクレノン
河内元 16頭 8枠中15番イナリワン
柴田政2 16頭 3枠単5番スーパークリーク
武豊・2着枠の2着馬が1着に連動
・1着馬が2着に連動3枠単4番スーパークリーク
武豊4枠左7番イナリワン
柴田政2 16頭 4枠左8番オグリキャップ
武豊3 18頭 7枠単15番メジロマックィーン
武豊3着枠が1着に連動
(異色の連動)3枠左6番メジロライアン
横山典5枠右9番ミスターアダムス
本田7枠右13番ホワイトストーン
柴田政3 15頭 5枠右8番ダイユウサク
熊沢4 14頭 4枠右5番メジロマックィーン
武豊・2着馬が1着に連動
・1着枠が2着に連動1枠 1番メジロマックィーン
武豊5枠右7番カミノクレッセ
田島信4 16頭 2枠右3番メジロパーマー
山田泰5 15頭 2枠左3番ライスシャワー
的場1着枠(馬番)が1着に連動 3枠左6番レガシーワールド
小谷内8枠右14番メジロマックィーン
武豊5 14頭 3枠左4番トウカイテイオー
田原6 11頭 8枠左11番ビワハヤヒデ
岡部2着枠の2着馬が1着に連動 8枠右13番ビワハヤヒデ
岡部6枠右6番ナリタタイシン
武豊6 14頭 7枠右11番ナリタブライアン
南井7 18頭 2枠右3番ライスシャワー
的場1着枠の同枠が2着に連動 5枠左8番ヒシアマゾン
中舘7枠左15番ステージチャンプ
蛯名正7 12頭 7枠左10番マヤノトップガン
田原8 16頭 1枠右1番サクラローレル
横山典2着枠が2着に連動 2枠 2番タイキブリザード
坂本2枠左4番ナリタブライアン
武豊8 14頭 4枠左6番サクラローレル
横山典9 16頭 2枠左4番マヤノトップガン
田原1着枠の1着馬が2着に連動 7枠右11番マーベラスサンデー
武豊4枠左8番サクラローレル
横山典9 16頭 7枠左14番シルクジャスティス
藤田10 14頭 4枠右5番メジロブライト
河内3着枠が2着に連動
(異色の連動)2枠右3番マーベラスサンデー
武豊6枠右9番ステイゴールド
熊沢6枠左12番エアグルーヴ
O.ペリエ10 16頭 1枠左2番(外)グラスワンダー
的場11 12頭 3枠3番スペシャルウィーク
武豊2着馬・馬番が2着に連動 5枠左10番メジロブライト
河内7枠左10番メジロブライト
河内
このように平成元年から9年まで説明がつくのだが、異色だったのは平成2年→平成3年の3着連動のケース。
そういえば、今年の古馬長距離戦線はサクラローレル、マヤノトップガン、マーベラスサンデーが全て引退してしまって、あの年のすべてのアイドル馬のオグリキャップが引退してしまった時と似ていないでもない。
しかも、今年の天皇賞(春)が異常なのは、
(1) 5月開催の天皇賞(春)は、昭和49年のタケホープ・ストロングエイトの枠連1−1以来。スケジュールが異常。
(2) 平成の天皇賞男・武豊が今のところ出走しない。これは平成になってから初めて。
(3) 毎年出走していた菊花賞の1着馬が出走しない。これは平成元年以来のこと。
(4) JRA賞受賞経験馬が出走しない。これは平成3年以来のこと。
異常性が4つもあったりする。
ということは、ある意味で言えば今回の天皇賞(春)はジンクス破り。
ジンクス破りの天皇賞馬と言えば、
(a) バブルガムフェロー:第1回天皇賞のハッピーマイト以来、58年ぶりの4歳馬の優勝
(b) エアグルーヴ:昭和55年のプリティキャスト以来、17年ぶりの牝馬の優勝
が有名なのだから、この2頭が花を添える可能性は大じゃないだろうか?
ならばバブルガムフェローは置いといて、有馬記念の3着馬がジンクス破りのシンボルのエアグルーヴだったことは大貴重だと思う。
・有馬記念が関係するはず。
・「ジンクス破り」が花を添えても良い。
・JRA賞受賞経験馬が出走しないパターンは平成3年と同じ。
これをクリアするためには、平成3年がそうだったようにエアグルーヴの3着を持ってくればOKということになる。
無論、有馬記念の枠連2−7、馬連3−14も念頭には置くのだが、フランス年のビッグイベントの「フランス祭」の開催真っ直中なんだもの、グランプリ(Grand prix=フランス語)のフランス人ジョッキーのO.ペリエの騎乗だったエアグルーヴは魅力的だ。
以上の理由で、お約束の連動レースの有馬記念は、今年に限り、
・まずは、3着だった6枠左12番エアグルーヴ
・その次に1・2着の目、もしくはシルクジャスティス自身
と考えてみたい。
もちろん、有馬記念の1着枠にエアグルーヴの馬番12番が合体した7枠12番でもそれはそれでOKだ。
b.万馬券の2着の連動
春のトライアルレースの万馬券3連発は、桜花賞、皐月賞ともに2着枠が2着に連動している。
テンジンショウグンばかりが主役になってしまって「夢よもう一度」と騒がれている昨今だけど、シリーズ化されているのはあくまでも万馬券トライアルの2着の出目が2着に連動すること。
今回も、日経賞の万馬券の2着には大注目だ。
報知杯
4歳牝馬特別
(桜花賞TR)馬連4−14
14,340円2枠左4番マックスキャンドゥ
四位桜花賞 5枠右9番ファレノプシス
武豊2着枠が2着に連動 7枠左14番メイショウアヤメ
飯田7枠左15番ロンドンブリッジ
松永幹フジテレビ賞
スプリングS
(皐月賞TR)馬連5−10
55,220円3枠左5番クリールサイクロン
蛯名正皐月賞 2枠右3番セイウンスカイ
横山典2着枠が2着に連動 6枠右10番セイクビゼン
江田照6枠左12番キングヘイロー
福永日経賞 馬連1−8
213,370円1枠 1番テンジンショウグン
江田照天皇賞(春) 4枠右5番メジロブライト
河内2着枠が2着に連動 6枠左8番シグナスヒーロー
加藤6枠右9番ステイゴールド
熊沢
2着だった6枠左8番シグナスヒーローの「枠」が第一候補ということになるし、これは「お約束の有馬記念の連動・今年に限りの3着」と重なる。
6枠が重要だ。
ただし、6枠ばっかり思っていると相手方の策略にはまってしまう恐れがあるから、別角度も考えてはおきたい。
そうすると、日経賞の関東のサラブレッドインフォメーション、
天に誓い、地に駈ける、春への想い。
の「天に誓い」を暗号的に解釈すると、
天=天皇賞(春)、天皇賞(秋)、これらを頂点にした一連のトライアルレース。
誓い=約束する。約束は「予約して」「束ねる」ことだから、「出目が束ねられた同枠」が予約になるのか、「出目に束ねられた、つまり囲まれた枠」が予約になるのかのどちらか。
従って、枠連1−6に囲まれた7枠か8枠のどちらかで、そのうち7枠が有馬記念の1着だから7枠の方だという考え方もあるだろう。
だけど、やっぱり、213,370円の配当は余りにも強烈。
万馬券はパチンコのフィーバーと同じような存在な上に、3つ揃ってこそ「大当たり〜」になるのだから、単純に桜花賞! 皐月賞! 天皇賞(春)!と同じやり方を続けるのがリーズナブルだと思うのだが、さりとて日本全国何十万人のサイン読みプレイヤーがこのあたりを狙っているのは間違いないのだから落としどころは難しい。
素直に考えたら6枠左8番シグナスヒーローの6枠、フェイントで考えたら1−6に囲まれた7枠か8枠かのどちらか。
有馬記念の連動と重なるのは6枠か7枠か、だ。
c.ダービースタリオンのサインの1つの例
NZT4歳S/レビューで書いたように、ダービースタリオンの薗部博之氏が持っていらっしゃるオープン馬は次の3頭。
・ローゼンカバリー
・オレンジピール
・スタープログラマー
ローゼンカバリーやオレンジピールは正式な馬主さんは社台RH(共同馬主)だけど、共同馬主という存在はその馬に夢を託した方たちが沢山ぶら下がっているのだから「夢のシンボル」のようなものだと思っている。
その代表者のような形で知られているのが薗部博之氏である以上、ローゼンカバリーやオレンジピールは特殊。
夢は夢でも「ダービースタリオンの夢」のシンボルと考えて差し支えないと思う。
そうすると、あれだけ競馬文化に貢献しているダービースタリオンなのだから、馬事文化賞みたいな名誉賞をもらっても良さそうなものだけど、噂にはのぼったけど受賞はしなかった。
この受賞しなかったというのがとても良かった。
だって、名誉と金は、教授とギャンブラーのようにどこかウラオモテ。
金になること、サインになることで、ダービースタリオンはウラ馬事文化賞を受賞しているようなものだからだ。
そのダービースタリオンのサインのほんのイントロの部分が、ご本尊の薗部博之氏の馬を目印にしてしまうこと。
サインのパターンは3つあって、1つは「出走レースで隣を持ってきたり、他場に対するサインになること」だったりする。
例えば、今回の天皇賞(春)にも出走するローゼンカバリーだけど、
97年 天皇賞(春) 4枠左 8番サクラローレル
(2着)馬番の右隣が2着 5枠右 9番ローゼンカバリー 97年 ジャパンC 5枠左 8番ローゼンカバリー 馬番の左隣が2着 6枠右 9番エアグルーヴ
(2着)97年 有馬記念 2枠右 3番マーベラスサンデー
(2着)馬番の右隣が2着 2枠左 4番ローゼンカバリー 98年 日経賞 5枠左 6番ローゼンカバリー 枠の左隣が2着 6枠右 7番ショウナンアクティ 6枠左 8番シグナスヒーロー
(2着)98年 天皇賞(春) 6枠右 9番ステイゴールド
(2着)馬番の右隣が2着 6枠左10番ローゼンカバリー
このように古馬長距離系のレースでは隣を持ってきているのだから、またまた今回もローゼンカバリーの隣に注目するというのも良いだろう。
ただしサイン読みに二番煎じは禁物。
しかもそれが格調高きG1レースであるときに、1年前と同じことをやったらサイン読み永遠の法則である「2分の1の法則」が一体何なの? ということになりかねないから別な考え方もしておかなくてはならない。
そうすると、もう1つのパターンは「1年前の隣の枠」。
AJCC 97年 8枠右8番ローゼンカバリー 枠の右隣が2着 98年 7枠右8番マイネルブリッジ
(2着)中山記念 97年 1枠 1番ローゼンカバリー 枠の右隣が1着 98年 8枠左9番サイレンススズカ
(1着)日経賞 97年 7枠右7番ローゼンカバリー 枠の右隣が2着 98年 6枠左8番シグナスヒーロー
(2着)天皇賞(春) 97年 5枠右9番ローゼンカバリー ・枠の両隣が一発で連動
・馬番が連動98年 4枠右5番メジロブライト
(1着)6枠右9番ステイゴールド
(2着)
さらにもう1つのパターンは「半期前の系列のレースの隣の枠」。
97年 天皇賞(春) 5枠右9番ローゼンカバリー 両隣が一発で連動 天皇賞(秋) 4枠右7番バブルガムフェロー
(2着)6枠左12番エアグルーヴ
(1着)97年 宝塚記念 1枠1番ローゼンカバリー 枠の左隣が2着 有馬記念 2枠右3番マーベラスサンデー
(2着)97年
↓
98年天皇賞(秋) 8枠右15番ローゼンカバリー 該当なし 天皇賞(春) 該当なし
1年前の隣の枠をとれば4枠か6枠、半期前の隣の枠をとれば1枠か7枠。
悩ましいところだが、一貫したトーンは6枠か7枠になるんじゃないだろうか。
d.まとめ
6枠か7枠か、どちらか一方だろう。
そしてどうしても注目しておかなければならないのは、京都記念の7枠左9番テイエムオオアラシの鞍ズレ・競走中止。
ああいう大きなアクシデントはG1レースのサインであることがしょっ中だと思うから、天皇賞(春)では絶対に説明できないといけないと思う。(結局9番をダイレクトに2着で使って、外に出した19番は1着で使ったことになる。つまりあれが一発の連動のサイン。)
そういう意味でも、7枠、しかも有馬記念のエアグルーヴの3着と重なる7枠12番の可能性が高いのかもしれないが、あくまでも6枠か7枠とヤマを張って当日の出馬を迎えることにしよう。
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