府中牝馬S・京都新聞杯/レビュー
  (1998年10月22日提供) [index] | [next] | [back]

府中牝馬Sはメジロドーベルとグレースアドマイヤの馬連04−10の1点勝負、京都新聞杯は馬連3点でもサンプレイスからスペシャルウィークへの馬連10−12が80%だったからほとんど1点勝負のようなもの。
でもって府中牝馬Sの680円を的中で、京都新聞杯は外れ。
いつもレースが始まる前は「これしかない!」と思いながら馬券を買っているのだが今回はいつにも増して「両方、絶対に間違いない!」だったから、ちょっと悔しかったのだが、
「土曜日の嵐山S、引退発表をした南井克巳が枠連5−8を作ったら、日曜日の京都新聞杯、全く同じ枠連5−8で1着が武豊。
この前の土曜日のユニコーンS、ナリタブライアンが死んだ翌週にパートナーの南井克巳が枠連5右−7左を作ったら、日曜日のセントウルS、全く同じ枠連5右−7左で1着が武豊。
同じこと、やり過ぎだよ。
そういえば、神戸新聞杯とセントウルSでのシービーエンドレスの使い方は一緒だったなあ。
本当に、同じこと、やり過ぎだよ。」
みたいな文句など言うまい言うまい。
これからの競馬界の本当の主役になるであろうとある馬の「本当の意味」を考えると、数あるJRAの広報活動の中のある部分に注目しなければいけないのだが、そこでの演出テーマが「やり過ぎ。しつこい。」
そのさらなる証明が今回だったのだと肯定的に考えることにしよう。

そして、
「夕刊フジ杯」があるときは高本公夫氏の名前を…
の考え方は、京都新聞杯ではダメだったのだが、府中牝馬Sでは大正解だった。
開催前日版に大体のやり方は書いたし、ダイヤルQ2でもその考え方をきちんと申し上げた。
他のサインの裏付けもあって「もしかしたら04−10の可能性が高いか?」と思ったから、馬鹿にされても構わないやと思いながらこのページに紹介するし、ダイヤルQ2でもレポートをする。
で、当たる。
「儲」という字は信じる者と書くのね、状態。
サイン読みの担当者の方に本当に情があるのかどうかはわからないが、このような瞬間だけは、出馬表・インフォメーションを通してその方に人間を感じた気になれる。
ちなみに今年のやり方を解説しておくと、まず注目するのは、前週の毎日王冠だった。
どうしてかというと、前週のインフォメーションのキーワードの「時代」には、とある理由で(非常に応用が効く考え方なのでご勘弁を)その週の出目・馬・騎手・システムが翌週につながますよという意味が隠されている。
例えば、報知杯弥生賞で「時代」が出たら、翌週の中山記念では弥生賞の8枠・スペシャルウィーク(武・サンデーサイレンス産駒)に対して8枠・サインレンススズカ(武・サンデーサイレンス産駒)が1着になる、報知杯4歳牝馬特別では弥生賞の7枠・セイウンスカイに対して7枠・メイショウアヤメが2着になる…。
今回も先週と見比べてみれば、かなり目が重複していることがおわかりいただけるだろう。
ならば、システムだってそう大差ないはず。
毎日王冠の出馬のコンセプト&結果を見れば2年前が重要なことがわかるから、その毎日王冠に出走しようとしていたメジロドーベルが出走する府中牝馬Sだと言うこともあって、先週とは「2年前のシステム」がつながる可能性が大だった。

(a) メジロドーベルへのサイン
関西のインフォメーション、
また一、名馬へのステータスを。
ひときわ熱い存在が、透きとおった秋の空気に際立っている。
それは張りつめた筋肉の下に抱えた、菊への志。
戦え、京都新聞杯。
目指すは孤高の強さなり。
2年前のシステムはインフォメーションにも波及するから、開催前日版にも書いたように2年前に使われた「将棋」のキーワードを探せば良かった。
ズバリ、「一歩」の「歩」の字
「歩」は将棋の駒の中で一番弱いから、ハンデが一番低い馬、本賞金・総賞金額が一番低い馬がサインになる。
そうすると、2年前は従場(関東・関西に対する裏開催のこと)の1枠1番がその年のサインだった「下から2番目のハンデ」で、それに対してサクラキャンドルが1着だった府中牝馬Sだったから、今年も従場の「ハンデが一番低い馬」を探せば良かった。
▽福島メイン/福島中央テレビ杯
6枠右10番メイショウマキバコ武士沢(50キロの最軽量ハンデ)
10番がメジロドーベルへのサインとなった。

(b) グレースアドマイヤへのサイン
その福島中央テレビ杯では、
3枠右4番(外に出すと19番)サクラモラン中舘
・サクラモランのモランボンは、ご存知サクラコマースの主力商品。競馬でサクラがG1を勝てば、モランボンは府中市に大判振る舞いをする。
よって、このサクラモランは府中牝馬Sへのサインの意。
・騎手の中舘はナリタブライアンの同期生だったヒシアマゾンのパートナー。実際、福島民報杯のヒシアマゾンアイテムがクィーンSの一発のサインになっていたことはここでレビュー済み。当然、今回も牝馬のレースに対するサインだし、そのヒシアマゾンの兄弟馬のヒシナイルが出走している以上、これは府中牝馬Sへのサインの意である。
だったから、3枠を選んでランフォザドリームか、4番を選んでグレースアドマイヤか、それとも外に出した19番を選んでドゥーワップか、どれか1頭だった。
ただし、ダイヤルQ2でも言ったとおりに、メジロドーベルとランフォザドリームの組み合わせはありえない。
よって、グレースアドマイヤの6倍ちょっとか、ドゥーワップの25倍近くのどちらか。
でも2年前のシステムを絶対視するならば、2年前の「高本公夫氏の名前」は、
▽土曜日
新潟メイン・瀬波特別/8枠左10番ベップシャトー・
京都メイン・オパールS/8枠右10番レザームーン・橋亮(1着)
のように使われていた。
そうすると今年は土日に渡って、
▽京都競馬場
土曜メイン・嵐山S/4枠 4番サージュウェルズ・
日曜メイン・京都新聞杯/2枠左4番エリモソルジャー・橋亮
のように4番が「高本公夫氏の名前」の状態。
あとは、水曜日版に書いた「95年のエリザベス女王杯の目」にはこだわりたかったから、4枠は大事だった。
これが4枠4番グレースアドマイヤのサインとなっていた。

以上のように、
「夕刊フジ杯」があるときは高本公夫氏の名前を…
は今年は正解だった。
こういうサインもあることも覚えていただけたら嬉しい。
三冠馬・ナリタブライアンの追悼に隠れた、サイン読み界のシンボル・高本公夫氏の追悼ストーリー。
秋の夜長に似合う推理小説には、そんな日陰の章があっても良いのかもしれない。

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