フェブラリーS/水曜日版
  (1999年1月28日提供) [index] | [next] | [back]

■岡部の後継者選び
フェブラリーSはGIレースになってから岡部が王様の地位を譲っていないレースだ。(96年/シンコウウインディ、97年/グルメフロンティア)
そういう意味で、そろそろ岡部の引退が近そうな今回は「岡部の後継者は誰?」が1つのキーワードになると思うのだが、岡部はファミリーを固めてくる傾向がある。(岡部ファミリー/内弟子:蛯名、柴田善、田中勝、橋本広/遠征仲間:横山典、田中剛)
ex1)
シンコウウインディの最終走(97年アンタレスS)になる98年アンタレスSでは岡部ファミリーの橋本広が1着。
グルメフロンティアのダート勝ちのながつきSでは岡部ファミリーの蛯名が1着。
そのグルメフロンティアがフェブラリーS以来出走し、1年前にバブルガムフェローで岡部が連対した天皇賞(秋)は、岡部ファミリーの柴田善・蛯名が1・2着。
フェブラリーSに関連する岡部の後釜のレースでは、ほとんど岡部ファミリーが連対する。
ex2)
オーロカップがキーワードだった京成杯は、オーロカップの1着岡部/2着柴田善に対して、京成杯では1着蛯名/2着柴田善だから、2着の岡部ファミリーの柴田善が据置で、1着が岡部からファミリーの蛯名に引き継がれただけ。
ex3)
前開催の中山でJRA通算***勝を達成した騎手は、蛯名700勝、横山典900勝、岡部2500勝。「記録達成騎手」をファミリーで固めているに過ぎない。
ex4)
先週はフェブラリーSの登録馬が発表になっていた週だから、サラブレッドインフォメーションはフェブラリーSに対しても有効。

再び、英雄への一歩を踏み出す。

「再び」の1つの意味は「去年からの繰り返し」だから去年と連対騎手を比較してみると、サンライズSは去年の2着の柴田善が今年は岡部ファミリーの横山典に引き継がれただけ。AJCCは去年の2着の岡部が今年は柴田善に引き継がれただけ。
恐らく先週のインフォメーションの「再び」キーワードには「珍しい2文字なのだから、登録馬が発表になっている2月のフェブラリーSでも有効ですよ。」の意味が込められているはずだから、AJCCの去年2着岡部→今年2着柴田善と同じように、フェブラリーSも去年1着岡部→今年(最低でも連対)岡部ファミリーのようになるのではないだろうか?
ならば、フェブラリーSに出走する岡部ファミリーは次の5人。
シャドウクリーク岡部
ストーンステッパー橋本広
タイキシャーロック横山典
ビッグサンデー蛯名
ワシントンカラー柴田善
シャドウクリークの岡部自身ということはほとんどないはずだから、他の4人のどれか一人と考えるのが正解だろう。

■岡部の2500勝レースの考え方
岡部ファミリーの蛯名がJRA通算700勝達成時に見せてくれたのが、
▽中山3日/2R
1着 3枠左5番ディアプロナカヤマ蛯名(JRA通算700勝)
2着 7枠右12番ケイノグリーン加藤
3着 3枠右4番マジックポケット鹿戸
   
▽中山5日メイン/ジャニュアリーS
1着 6枠左12番ハートマン加藤
2着 3枠右5番ヘイアンウインザー後藤
3着 1枠左2番ケージージャッカル蛯名
記録達成のレースの目が洋暦のダートのメインに一発で絡んでいたことだ。
ジャニュアリーSの上部組織がフェブラリーSなのだし、蛯名を教える立場の教官役が岡部なのだから、当然、岡部のJRA通算2500勝レースがフェブラリーSに関係しないわけがないだろう。
▽中山8日/8R
1着 4枠左8番ジョンカラノテガミ岡部(JRA通算2500勝)
2着 8枠右15番ジェンツスマイル的場
3着 5枠左10番トランスミッション加藤
ただし、わきまえておきたいのは「格」。
たかが1600万円のジャニュアリーSとGIレースのフェブラリーSが全く同じことをやるとは思えないし、生徒の蛯名が幼稚に「出目を一発で連動」させた後に教える立場の教官が幼稚に同じようなことをするとは思えない。
岡部2500勝のレースは、
枠連4−8は、ダートは競馬はアメリカが本場なのだからAJCCに「出目を一発で連動」して使い切ってしまった。
残っているものからフェブラリーSをどのように推理するのですか? それが宿題ですよ。
と、ちょっとだけ高度に考えるのが正解だと思う。
ならば、先週の関東のIM、
再び、英雄への一歩を踏み出す。
「英雄への一歩を踏み出す。」ためにはステップレースが必要だから、岡部2500勝までのステップを振り返ってみると……
▽中山6日8R
1着 5枠 5番コウチエラミー岡部(2499勝をしてリーチ)
2着 8枠左11番レオショウグン江田照
3着 7枠左9番ホッカイマティス田面木
   
▽中山7日8R
1着 3枠右5番エイキューガッツ浜野谷
2着 3枠左6番アスクマジェスティ岡部
3着 2枠右3番グランカスケード田中勝
   
▽中山8日8R
1着 4枠左8番ジョンカラノテガミ岡部(JRA通算2500勝達成)
2着 8枠右15番ジェンツスマイル的場
3着 5枠左10番トランスミッション加藤
日々を連続させて、同じレースナンバーでリーチをかけてすぐに記録を達成するなんていうのは絶対に異常だと思うから、これをキーワード化すれば構わないのではないだろうか?
ズバリ、
ステップレース(トライアル、前走)からの順調なる連覇(連対)
で構わないだろう。
その証拠に先週は土曜日の関東の特別レースは全て前走3着以下の馬が馬券になっていたのだが、日曜日は8Rで岡部が2500勝を達成して「順調なる連覇(連対)」を命令した途端、9R以降は岡部ファミリー+前走連対+GI級アイテムが反応して、
9R/ジュニアC
1着 6枠右8番(外)グラスグラード蛯名(前走1着)(有馬記念の(外)グラス)
10R/若潮賞
1着 2枠 2番(外)タイキジュリエット柴田善(前走2着)(年度代表馬冠の(外)タイキ)
11R/AJCC
2着 8枠右10番サイレントハンター柴田善(前走1着)(中山金杯の勝馬だから、去年のフェブラリーSの1着馬のグルメフロンティアの後継者)
全て馬券になっている。
また岡部は騎手会長だから関西にいる副会長の河内も一種の身内になるのだが、
11R/日経新春杯
1着 8枠右11番メジロブライト河内(前走2着)(最優秀父内国産馬受賞)
これも反応している。
ならばフェブラリーSに必要なのは、岡部ファミリーに含まれ、フェブラリーSにふさわしいステップレースで連対した馬。
オースミジェット四位(前走平安S1着馬/岡部ファミリーではないが、去年のフェブラリーSの1着馬のグルメフロンティアが引退した週の平安Sでグルメフロンティアの6番を使って1着した馬だから、後継者的意味合いがある。)
タイキシャーロック横山典(前走浦和記念1着馬)
ワシントンカラー柴田善(前走ガーネットS1着馬)
特にタイキシャーロックとワシントンカラーについてはオースミジェットみたいに複雑な形での岡部の後継者ではないし、タイキシャーロックはGI南部杯の1着、ワシントンカラーは高松宮記念の2着というGI級の実績があるのだから、この2頭のどちらかと考えていて構わないのではないか。

■岡部と言えばタイキシャトル。タイキシャトルの代理がワシントンカラー。
この中でもワシントンカラーは、
・97年ユニコーンSでタイキシャトルと同時に連対したこと。
・98年高松宮記念でタイキシャトルが出走回避をしたら2着の座をあてがわれたこと。
・98年、ワシントンカラーが根岸Sを連覇したら、翌週タイキシャトルがマイルCSを連覇したこと。
といった理由で去年の年度代表馬タイキシャトルの代理的存在になり得る。
さらに今回はキョウエイマーチが出走するのだが、キョウエイマーチと聞いてすぐに思い出すのが、
・97年マイルCSでタイキシャトルと同時に連対したこと。
・98年マイルCSにエースナンバーを背負って出走したのならば、1年前にキョウエイマーチがいた6枠を提供しながらタイキシャトルが連覇したこと。
タイキシャトルの存在だ。
また、去年の有馬記念は年度代表馬となり得る存在だったタイキシャトルやエルコンドルパサーの代理として(外)のグラスワンダーが1着になったのだし、12頭立ての中山金杯では12頭立ての天皇賞(秋)であんなことになってしまったサイレンススズカを代理するかのように同タイプのサイレントハンターが1着になったのだから、ビッグレースは「名馬の代理」がキーワード。
ならば、フェブラリーSは「一番短い月」なのだから、「距離が一番短い」スプリンターズSが関連レース。
そのスプリンターズSで負けたタイキシャトル・岡部は何とか復讐をしたいのだし、スプリンターズSの連対馬のマイネルラヴ・シーキングザパールはあのレース以来負けて、逆にタイキシャトルを強調している状態だ。
ワシントンカラー柴田善が、タイキシャトル岡部の怨念を晴らしつつ、グルメフロンティア岡部の後継者になる可能性が非常に高いのではないだろうか?

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