函館スプリントステークス/レビュー
(1998年7月23日提供)
選択、ミスった。
「サイン読みは、A群・B群で示された連対馬群からそれぞれ1頭ずつ選択して回答する試験問題」だから、
■日曜日
▽函館メイン/函館SS
5枠右6番[騙馬]ケイワンバイキング横山典(マイルCS1着時のタイキシャトル騎手)
5枠左7番[外]エイシンバーリン南井(レコードホルダー)
6枠右8番[外]ヤシマジャパン菊沢徳[B]ローゼンカバリー横山典(サンデーサイレンス産駒)
6枠左9番[父]ダンディコマンド武豊(レコードホルダー)
7枠右10番[騙馬][B]シャドウクリーク岡部(スプリンターズS1着時のタイキシャトル騎手)(レコードホルダー)
同じようなサインで示されたダンディコマンドとエイシンバーリンが同時に馬券になることはなく、問題はどちらを選ぶかだけだった。
結局は6枠ダンディコマンドを押し通して負けてしまったのだが、ここでは選択ミスの原因を開催前日版で触れたインフォメーションの解釈から掘り起こしてみたい。
a 関東のインフォメーションの解釈ミス
開催前日版では、
永遠に止まらぬ夏の風が吹く。
を、
・サイレンススズカを目印にしてあれやこれや「夏の勢い」を感じとる
・その勢いには「今の勢い」「1年前の勢い」の2つがある
と解釈したのだが、「1年前の勢い」にばっかり目を奪われて「今の勢い」をどこかに置いてきてしまった。
もちろん、ダンディコマンド、
サイレンススズカ=小倉大賞典をレコード勝ち
ダンディコマンド=北九州記念をレコード勝ち
※今年は小倉競馬場での開催がないから、小倉由来のアイテムはいろいろな使われ方をするサインアイテムになる。
「暗号キーワードの小倉」が共通しているから「今の勢いもOK」なんて思っていたのだが、こんな見えにくい共通性じゃあね。
しかも、ダンディコマンドは去年活躍したフィールドは小倉競馬の中距離2000mの北九州記念で、決して短距離レースではない。
結局は、サイレンススズカは1番人気の馬でもあり、「1番人気」は誰でも買える存在で分かりやすいことの代名詞なのだから、一番分かりやすくて目立つ「サイレンススズカの個性」を使った、が正解なのだろう。
サイレンススズカ(中距離のレコードホルダー)=逃げ馬で南井克巳騎乗の乗替=エイシンバーリン(短距離のレコードホルダー)
大体、インフォメーションのトーンは低配当だった。
・「永遠に止まらぬ夏の風が吹く。」の永遠に止まらぬ=どこまで行ってもそのまま=どこまで行ってもこの2頭で決まり=本命サイド
・サブコピーの「僅かな瞬き」の僅か=ほんの少し=低配当
・サブコピーの「いずれにしても潔し」の潔し=イサギヨシではなくキヨシと読んでみると、水の清いところには大きな魚は棲まぬもの。クリーンは「大きな獲物はいない、金にならない」の代名詞
ダンディコマンドから30倍〜40倍になる馬券に気を入れていたのだが、インフォメーションからは無理筋だったと言うことか。
それに今回の「永遠」インフォメーションは、高松宮記念の「永遠に進化する速さがある。」以来の「永遠」インフォメーションだったから高松宮記念の出走馬もポイントだったのだけど、エイシンバーリンは高松宮記念で3着、でもダンディコマンドは出走さえしていない。
振り返ってみると、ダンディコマンドはインフォメーションからずいぶん遠いところにいる馬だった。
遠いと、ダンディコマンドの6枠左は関西のKBC杯のマコトライデンの1着で使われたりしてね。
b 関西のインフォメーションの解釈ミス
関西のインフォメーション、
競え、スピードの探究者たち。
「探究者」が出てきたら、系列を含めてMr.Prospector系の種牡馬に注目するのは当然。
そして土曜日の津軽海峡特別で8枠11番スピードスターの隣のシロヤマランディが1着だったのを見て「あ、目立つサインは隣か。」と反応するのも当然。
ただし、注目点があっていても解釈を間違えたんじゃ金にならないのだから始末におえない。
結局、「土曜日と日曜日の競馬は似ている」けれど「決して同じものではない」のだから、その視点を応用しなければならなかった。
■土曜日の北海道
▽日本海S
14番(9頭立てを外に出した5番)[外]ミッドナイトメテオ(Mr.Prospector=親玉)
▽サマーS
14番[外]ラビットフット(Seeking the gold=外国に遠征するシーキングザパールの種牡馬)
※14番に縦のポールを作ると右サイドの13番が1着
※とても目立っているインフォメーションアイテムのスピード馬名馬の左サイドが1着
■日曜日の北海道
▽函館SS
2枠 2番サンライズアトラス(3着の残念賞)
3枠 3番ジョープロテクター(ヘクタープロテクター/Mr.Prospector系種牡馬)
4枠右4番ナムラキントウン(スキャン/Mr.Prospector系種牡馬)
4枠左5番[外]ジェットアラウンド(Mr.Prospector/親玉)
5枠右6番ケイワンバイキング(1着)
※3〜5番に横の三連荘を作ると左サイドの6番が1着
※とても目立っているインフォメーションアイテムのMr.Prospectorの左サイドが1着
のように、土曜日が「タテの右隣が1着」「馬名の左隣が1着」ならば日曜日は「ヨコの左隣が1着」「種牡馬の左隣」となっている。
これはわかっているつもりだったからダンディコマンドの相手にケイワンバイキングを取ってはみたのだが、一方でヨコを選択しておいて、もう一方でタテを選択するのはその週の大将レースのサインの考え方としては甘かったとしか言いようがない。もしかしたら、ないものねだりのケイワンバイキングとダンディコマンドの馬券だったのかもしれない。
どちらにしても、出馬表はコンピュータが作成したパズルの盤面なのだから、土曜日がタテならば日曜日はヨコのように、ほとんど機械的に物事を考えた方が正解に近いことが多いと思う。
ある場の競馬は、
土曜日と日曜日は「似ている」が「異なる」
↓
ヨコVSタテ
枠VS馬番
枠の右VS枠の左
etc.etc.
「情報」と「ゲームのルール」を正確に仕分けすることが永遠の課題なのもしれない。
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